家賃交渉はしなきゃ損!成功に導く13の下準備と交渉術

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賃貸物件を探すとき、提示されたままの家賃で契約するのが当たり前だと思っているのなら、それはとてももったいない話です。

交渉次第では家賃を5000円下げてもらえたり、敷金礼金を減らしてもらえることは十分にあり得ます(ちなみに筆者は新居契約時と更新時で都合2回成功しています)。

とはいえ部屋探しで不動産会社を訪れ、いきなり営業マンに「家賃下げて!」と言うのはあまりにも無謀な話。交渉にはちょっとしたコツがあるんです。交渉のテーブルにつく前に、まずは交渉を有利に運ぶための材料を集めておく必要があります。

この記事に書かれている下準備と交渉術のコツを取り入れれば、家賃交渉の成功率は大幅にアップするはずです!

1.家賃交渉は絶対にするべき!

もし、あなたが少しでも生活費を節約したいというのであれば、家賃の交渉はした方がよいでしょう。そもそも「家賃交渉していいの?」と思っている方もいるかもしれませんが、大丈夫です。家賃交渉してもいいんです!

現役の不動産会社の営業マン(賃貸物件仲介業者)に話を聞いてみると「正直、面倒くさい」という感情剥き出しなコメントをもらったものの、「交渉されたら話は聞きます」とのこと。しない方がもったいないんです!

賃貸物件は基本的に2年契約です。例えば家賃6万円の物件ですと2年間住めば144万円支払うわけですが、5000円下がれば2年間の支払は132万円に。2年間で12万円も差が開きます。もし家賃が2000円下がっただけでも、2年間では48000円違ってきます。

家賃交渉してみたら、安くなるかもしれない。しなかったら、そのまま。交渉しない手はないですよね。

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2.家賃交渉の成否は下準備で決まる

ここではこれから新しい部屋を探している方に向けて、交渉を成功させるためのコツを下準備→本番の順番で説明していきます。まずは6つの下準備をしておきましょう。

すでに入居中の方に向けた情報はこの後の4.入居後に家賃交渉する際のベストな方法にありますが、入居中の方も下準備→本番で取り上げている内容は大いに参考になるはずです。

2-1.交渉できる内容を知っておく

月々の支払いに相当する家賃を下げたいというのが第一希望になるかと思いますが、賃貸物件を契約する上では家賃以外にも交渉できる項目は複数あります。

家賃(まずはココを下げたい)

賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく)に基づいて決められた物件の使用に対する対価。借主(入居者)が貸主(大家さん)に支払います。月毎に支払うのが一般的です。

ちなみに月の途中で入居する場合は、1ヶ月の家賃を日割り計算します。例えば家賃6万円の物件に10日から入居する場合は、1日あたり2000円として、それを20日分支払うことになります。この「前家賃」も交渉の内容に含まれます。

敷金(交渉する必要なし)

簡単にいうと借主に何かあったときのために預けられているお金です。未払いの家賃や、借主の故意過失による破損の修復費用などに充てられます。

部屋を綺麗にして暮らしていれば基本的に戻ってくるお金ですから、「初期費用を限りなく少なくしたい!」というのでなければ、あえて交渉する必要はないでしょう。

礼金(狙い目!)

賃貸物件の契約時に借主が貸主に支払うお金で、契約解消時に戻ってくることはありません。元々は大家さんへの文字通り「お礼」的な意味合いのお金でした。

一昔前だと礼金が家賃の2ヶ月分なんてことがありましたが、最近では人気のあるエリアや新築物件でもない限り、礼金で2ヶ月も要求する物件はありません。礼金ゼロの物件もたくさんあります。

管理費、共益費(交渉厳しい)

賃貸物件の場合、廊下やエントランス、エレベーター、ゴミ捨て場など共有部分の清掃費、修繕費にあてるためのお金になります。基本的に管理費・共益費のどちらも、同じ意味合いと捉えて問題ありません。

家賃とは別に管理費がある場合は「家賃+管理費」が毎月の支払いになります。

廊下の掃除を大家さん自ら行っているような場合は交渉できる可能性がありますが、大家さんが共有部分の管理を管理会社へ委託しているケースでは、管理費は管理会社へ流れるため、交渉の余地はありません。

駐車場(交渉厳しい)

東京都内ではあまり見かけないかもしれませんが、駐車場が併設されている賃貸物件で、駐車場も借りようとするのであれば、駐車場代の方を交渉するのもアリでしょう。

ただし、都内では自宅のすぐ近くにある駐車場の需要は極めて高いため、交渉に応じてくれる大家さんは多くないかもしれません。

仲介手数料(交渉不可)

不動産会社が大家さんから受け取ることのできる収入源になりますので、仲介手数料を下げてもらえる可能性はほぼないでしょう。

火災保険(交渉不可)

賃貸物件を契約する際に必ずついてくる火災保険は、あらかじめ金額が決められていて2年間で1万円〜2万円程度。これを値切る場合は不動産会社と大家さん以外に保険会社も絡んでくるため、手続きが面倒くさく、交渉しても応じてくれる可能性はほぼゼロでしょう。

2-2.家賃交渉に有利な時期はない

家賃交渉に関するネット記事の中には「交渉に有利な時期と不利な時期がある」と書かれているものがありますが、これはちょっと間違っています。

正しくは「交渉に有利な時期はなく、不利な時期はある」です。

不利な時期は、大学や専門学校への進学、就職、転勤シーズンが重なる12月〜3月あたりの(不動産、引っ越し業界の)繁忙期。この時期は賃貸物件への需要が高まるため大家さんも強気ですから、家賃の交渉に応じてくれる可能性は低いと思っていいでしょう。

家賃交渉がしやすいかどうかに季節はほとんど関係なく、基本的に物件の内容次第で交渉のしやすさは変わってきます。

2-3.家賃交渉のしやすい物件、不可能な物件

家賃交渉ができるかどうかは、物件の内容を確認すればある程度見分けることが可能です。

家賃交渉に応じてくれる可能性は、物件のマイナスポイントの多さに比例していることを覚えておいてください。

一方、マイナスポイントの見当たらない物件は誰もが住みたい部屋ということ。需要が高いので、大家さんからすれば値下げする必要は全くありません。

例えば、新築物件、人気エリアの駅近物件などでは家賃交渉は無理だと思ってください。

<交渉しやすい物件=マイナスポイントが多い!>

■築年数が古い

これは想像しやすいマイナスポイントではないでしょうか。誰だって新しいところに住みたいものです。築年数が経てば経つほど、物件の外観や設備、内装が古くなっていくため、この点が交渉の材料となります。

室内の内装や設備が最新のものにフルリフォームされていなかったら、フルリフォームを入居の条件にするのもアリでしょう。賃貸物件ですと10年経った頃にリフォームするかどうか検討する大家さんが多いようなので、築8〜10年程度の物件が狙い目といえるでしょう。

■最寄駅から遠い

駅から遠くなるほど、物件のマイナスポイントになります。今まで車社会の地方在住の方ですと、駅から徒歩10分でも抵抗があるかもしれません。バス便(駅までバスを利用すること)や徒歩15分の物件なら、交渉が成功する可能性は大いにあります。

■1階

ベランダや窓が道路に面している1階の部屋は、防犯上から敬遠する人が多いため、同じ物件でも1階なら家賃交渉に応じてくれる可能性があります。

■空室が多い

空き部屋の目立つ物件も家賃交渉の余地があります。大家さんからしたら少しでも空き部屋を減らしたいわけですから、物件に興味を持ってくれた人の要望は多少なりとも聞いてくれるはずです。

■敷金礼金が相場より低め

敷金礼金0円のいわゆるゼロゼロ物件などは、一見するとお得な感じに思えてしまいますが、相場よりも低く設定してあるということは、そうでもしないと入居してくれる人がいない物件であるといえます。

または、そのエリアにはアパートやマンションが乱立していて借り手市場になっているケースも考えられます。

空き部屋の期間を少しでも減らしたくて「礼金なんてどうでもいいから早く入居してほしい」と考えている大家さんは近年増えています。そんな大家さんが相手なら、家賃交渉がまとまる可能性は高いでしょう。

2-4.譲歩できる条件をまとめておく

賃貸物件にマイナスポイントが多いほど、家賃交渉の成功率は高まるわけですが、マイナス面が暮らしに影響するかどうかを検討しておかないと、住み続けていくうちに思わぬストレスを受ける恐れがあります。

そこでオススメしたいのが、まずは自分にとって生活する上で何を重要視しているかをリストアップしておくことです。

そうしておくと、万人受けはしないけれど自分には不都合のない物件が見えてきます。例えば、日中は家にいることが少ないから日当たりが悪くても問題ない、自転車通学をするので駅徒歩15分でも苦にならない、などです。

新居での生活をどれだけ具体的にイメージできるかが、穴場の物件をみつける秘訣といえるでしょう。

2-5.家賃相場を知っておく

交渉のテーブルにつく上で、家賃相場は必ず下調べしておきましょう。なぜなら、相場よりも大幅な値下げを要求したり、あれもこれもと下げるよう要求してくる人を、大家さんは不良テナント(家賃滞納、生活マナーの悪い入居者)として見てくることが多いからです。

無茶苦茶な要求をしてくる人には、そもそも相手にしない、審査を厳しめに行うなどの対応をとるケースがあるようなので、あくまでも常識の範囲内で家賃交渉を行えるように下調べを済ませておく必要があります。

家賃相場の調べ方は「一人暮らしの家賃相場の調べ方|賃貸情報サイトが超便利です!」で詳しく取り上げています。

2-6.ブランドエリアを知っておく

住みたい街ランキングの常連のエリア(吉祥寺、恵比寿など)は需要が高く、強気の家賃に設定している物件が多いようです。

マイナスポイントの多い物件であっても、そのエリアに位置していることが大きなメリットになっているので、家賃交渉に成功するのは難しいかもしれません。

特にこだわりがないのであれば、ブランドエリアは最初から候補外にしておくべきです。

3.いざ本番!成功に導く7つの家賃交渉術

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下準備ができたら、次はいよいよ具体的な交渉の仕方について説明していきます。

3-1.いきなり交渉しない

交渉を始めるタイミングは、契約申し込み寸前(入居審査前)がベストです。

不動産会社で物件をいくつか紹介してもらい、気に入った物件の内覧を済ませて不動産会社に戻ってきたときに話を切り出してみましょう。あと一押しで契約が見込めそうな気配を感じたら、営業マンも積極的に交渉してくれるかもしれません。

3-2.不動産会社の営業マンを味方につける

交渉と聞くと相手とバチバチやり合うイメージを持たれる方がいるかもしれませんが、そんなに肩肘張って臨む必要はありません。交渉はコミュニケーションが大切です。

「家賃なんとかなりませんか?お願いします!」と低姿勢の人と、丁寧語も使えない横柄な態度で接してくる人、あなたならどちらの人を手伝ってあげようという気持ちになりますか?

3-3.内覧時にマイナスポイントを見る

下準備で様々なマイナスポイントを調べておきますが、実際に部屋を見ることで初めて分かるマイナスポイントがありますので、こちらもしっかりチェックして交渉の材料にしましょう。

具体的には、駅までの正確な距離、物件と隣接している道路・建物、日当たり、室内の設備などがあります。

3-4.交渉内容の順番を決める

交渉できる内容は家賃だけではありません。まずは当初の目的の家賃から交渉してそれが成功したなら問題なし。もし家賃の値下げが難しそうなら、初期費用(礼金、管理費、共益費など)を下げるための交渉に移りましょう。

大家さんにとって家賃は毎月の収入になりますが、「家賃は無理だけど礼金なら下げてもいい」と初期費用の値下げに応じてくれるケースはあります。

次の画像は初期費用の例です(敷金・礼金・仲介手数料・前家賃全てを1ヶ月で計算)。この項目は覚えておきましょう「目指せ50%オフ!一人暮らしの初期費用を節約するコツ」では一人暮らしをする際の初期費用について詳しく書かれています。

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3-5.入居期間の総額費用を下げることを考える

家賃の値下げだけに固執せずに、初期費用から入居期間の家賃の総額を値下げすることを意識しましょう。

例えば、家賃50000円、礼金2ヶ月、敷金1ヶ月」の物件に2年間住む予定だとすると…

提案①:家賃を3000円の値引き(2年総額で72000円の値引き)
提案②:家賃を2000円の値引き(2年総額で54000円の値引き)
提案③:礼金の値引き(1ヶ月分で50000円、2ヶ月分で10万円の値引き)
提案④:家賃1000円、礼金1ヶ月分の値引き(家賃分24000円、礼金50000円、2年総額で72000円の値引き)

家賃だけでなく、初期費用や2年間住んだ総額の割引を意識すると、色々な交渉ができることがわかります。最初の狙いである提案①が無理でも、提案④が通れば2年の総額なら同等の値引きを得られますよね。

3-6.具体的な金額を提示する

「いくらまで下がる?」「1万円下げて」など適当なことや常識はずれなことを要求して探りを入れても、スムーズに話がまとまることはないでしょう。

大家さんの要望は家賃や敷金礼金で提示されているのですから、それに対してどう変えたいのかこちらの要望を具体的に伝えるのが大事です。

家賃交渉が目的なら、最初は家賃の10%オフを提示してみましょう。6万円の物件なら54000円に、5万円の物件なら45000円。そして「家賃が下がるならこの物件に決める」と決める意志があることを伝えるのも大事です。そこから交渉が始まります。

「先ほど見た物件はとても気に入ったのですが、1階であることと、日当たりがちょっと…(自分にとってはデメリットではない)。そこで相談なんですけど、家賃とか礼金あたりで値下げできませんか? 家賃が◯円になるならすぐにでも決めようと思います。」

といった感じで話を切り出してみましょう。

3-7.フリーレントを交渉する

月の途中で入居する場合に発生する日割りの家賃を前家賃といいますが、この部分をフリーレント(無料)にできないか交渉するのも一つの手です。

例えば、家賃6万円の物件なら半月のフリーレントで3万円の値引きに。これは2年住むとすれば、毎月の家賃から1250円下がったことと実質同じになります。

家賃もダメ、礼金もダメとなったら交渉してみましょう。もちろん家賃・礼金の値引きに加えて話を振ってみるのもアリです。

4.入居後に家賃交渉する際のベストな方法

契約を結んだあと、すなわち入居したあとでも家賃交渉は可能です! 家賃の値下げ交渉は法律で認められた借主の正当な権利なのです(借地借家法(しゃくちしゃっかほう)第32条1項本文)。

出典:大阪弁護士会総合法律相談センター

4-1.交渉材料

一番の交渉材料は、同じ賃貸マンション・アパートの他の部屋の家賃です。自分が入居したときの契約よりも、他の部屋が安い家賃である場合は、家賃交渉のチャンスと捉えましょう。

空き部屋があれば入居者募集の告知を行っているはずですので、賃貸情報サイトで入居している物件を調べてみましょう。

4-2.タイミングは更新時期がベスト

契約の更新時期がベストタイミングといっていいでしょう。大家さんからしたら、空き部屋のリスクは少しでも減らしたいわけです。少々家賃を下げてでも引き続き契約をしてほしいと考える大家さんは少なくないはずです。

一方、交渉のタイミングとして避けたいのが繁忙期。人の出入りが多く、空室になってもすぐに新たな入居者が見つかる可能性が高い時期は難しいかもしれません。

4-3.交渉のコツ

管理会社もしくは大家さんと交渉する際は、

  1. 更新を機に引越しを検討していること
  2. もう少し安い家賃の部屋を探していること
  3. 本当はこの部屋を気に入っていること
  4. 家賃が安くなるのならここに住み続けたいということ
  5. 他の空き部屋を見たら家賃に差があること

をアピールしていきましょう。特に3番目と4番目は熱い気持ちを持って語っておきましょう。

4-4.大家さんと良好な関係を築いておく

大家さんから不良テナントとみなされていたら、その時点で交渉の余地はありません。家賃を滞納していない、近所迷惑をかけていないなど、大家さんに悪い印象を持たれないようにしておくことも重要です。

5.まとめ

家賃交渉をすることは、ちっとも恥ずかしいことではありませんし、交渉次第では満足のいく値引きを得られることがあります。

繰り返しになりますが、交渉が成功するかどうかは下準備次第といっても過言ではありません。特に家賃相場はしっかりと把握しておきましょう。

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