地方に住んでいると、年配の方が「若いうちに東京を経験したかった…」と、上京しなかったことを後悔していることを聞いたことがあるかもしれません。
人生で1度も上京しないまま、地元もしくは他の地域で進学、就職、結婚、子育て、老後を迎えて「一度は東京で生活してみたかったな…」と悔やんでも過去は変えられません。
この記事では、上京しようか迷っている人、上京しなかったことを将来後悔したくない人が一歩を踏み出せるように、「上京しなかったことを後悔するAさん(40代男性)」と「上京して後悔した(そして地元に戻った)Bさん(30代女性)」2人のケースを紹介します。
目次
1.上京しなかったことを後悔するAさん
1-1.Aさんのプロフィール
Aさんは宮城県仙台市出身の40代男性。地元の大学を卒業後、金融機関に就職。15年ほど勤務したのち退職し、現在は友人が立ち上げたIT企業で役員として働いています。
プライベートでは大学時代の同級生と27歳のときに結婚し、現在は小学生の娘と幼稚園の息子を持つ2児の父でもあります。
1-2.後悔している理由
Aさんが上京しなかったことを後悔している理由は「東京に住むことに強い憧れがありながら、周りに流されて地元を出られなかったから」だといいます。
もともとAさんは「東京」に強い憧れを持っていました。大学受験の時も第一志望は都内の有名私立大学。しかし両親や親戚からは「長男だから」という理由で地元に残るよう説得され、県内の大学へ。
就職活動時はいわゆる「氷河期」だったこともあり、地元の金融機関から内定が出た時点で周りは祝福ムード。東京で受けていたメガバンクなどは全て辞退し、流されるように地元での就職を決めました。
「結局就職先でも転勤は県内のみ。地元で結婚して子育てもしていて、おそらくもう東京に住むチャンスは無いと思っています。いまの暮らしに不満はありませんが、出張などで東京に行くたびに『自分もこの街で生活してみたかったな~』と後悔してしまいます。」と話してくれました。
1-3.逆に「地元にいてよかった」と思うこと
上京しなかったことを後悔する一方、地元にいてよかったこととしては「高齢の両親にすぐ会えること」「地元の友人との繋がりが途切れていないこと」の2つを挙げてくれました。
一度東京や他県に出てしまった友人とは疎遠になってしまいがち。しかしAさんは地元にずっと残っていたため中学・高校の友人たちと今も仲が良く、現在の勤め先も高校時代の同級生が立ち上げた会社だそうです。
2.上京して後悔したBさん
2-1.Bさんのプロフィール
Bさんは福井県福井市出身の20代女性。地元の専門学校を卒業後、就職を機に20歳で上京。
2年ほど東京都内の会社に勤めたのち福井にUターンし、現在は県内企業で経理スタッフとして3年ほど勤務しています。
2-2.上京して後悔した理由
Bさんが上京して後悔し、結果的に2年で地元へ戻った理由は「孤独感」でした。学生時代仲が良かった友人はほとんどが地元で就職。東京に友人が一人もいない状態で社会人生活がスタートしました。
職場には近い年齢の社員がおらず、仕事が忙しく毎日会社と家の往復で終わってしまいます。会社は新宿にあり、慣れない人混みや朝の満員電車でヘトヘトになりながら気づいたら1ヶ月が経っていました。
地元の友人とはSNSでつながっていましたが、直接日頃のストレスを吐き出せる相手がおらず休日は引きこもりがちに。職場でも口数が減っていったといいます。
結果的に2年で限界を感じ、地元へ戻ることに決めました。
2-3.逆に「1度上京してよかった」と思うこと
辛い体験をしたBさんでしたが、上京を後悔した一方で「自分には東京が合わないことが早めにわかったおかげで、キャリアに迷いがなくなった」といいます。
確かに、まだ一度も東京に住んだことがないけれどなんとなく東京も住んでみたい、という人にとっては、地元と東京、どちらが自分にとって生活しやすいのかは住んでみないとわかりません。
Bさんは社会人2年目の時点で「自分は地元企業のほうが輝ける」と確信が持てたため、今後はずっと地元で生活する予定だそうです。
3.まとめ
上京しなかったことを後悔しているAさんと、上京して後悔し、地元に戻ったBさん2人の経験談を紹介しました。
現時点で、上京しようか迷っている人は、今後どちらが自分にとってプラスになるかどうか、2人の経験がヒントになれば幸いです。
東京アパート編集部としては、少しでも東京の暮らしに興味を持っている方にはぜひ一歩を踏み出してほしいところ。
こちらの記事「上京で人生が変わったエピソード3選|上京した年代(10代・20代・30代)それぞれ紹介!」でも上京したことで人生に大きな変化をもたらした3名のエピソードを取り上げていますので、判断材料のひとつにしてください。
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